前回の文庫第4巻で、クライマックスを迎えた、古代ローマのスキピオvsカルタゴのハンニバルの戦い。長きに渡る戦いも、スキピオの勝利で終わりを迎えます。

そして、この天才同士が戦うことになった第二次ポエニ戦争から、さらに数十年後、再度、ローマとカルタゴは矛を交え、カルタゴは敗北、滅亡するに至ります。

数百年にわたり地中海世界の雄でありつづけたカルタゴの滅亡を読んでいると、盛者必衰の思いを抱かずにはいられません。

一時はローマの喉元に迫る勢いを見せたカルタゴの将軍ハンニバルだったが、ローマの知将スキピオのスペイン攻略に恐れをなした本国から帰還命令を受ける。それを追うスキピオ。決戦の機運が高まる中、ハンニバルからの会談の提案が、スキピオの元に届けられた―一世紀以上にわたる「ポエニ戦役」も最終局面に突入。地中海の覇権の行方は?そして二人の好敵手の運命は。

今回も印象に残ったフレーズをご紹介しましょう!

 

相互関係のリーダーシップ

優れたリーダーとは、優秀な才能によって人々を率いていくだけの人間ではない。率いられていく人々に、自分たちがいなくては、と思わせることに成功した人でもある。持続する人間関係は、必ず相互関係である。一方的関係では、持続は望めない。(p53)

ここでは、「リーダー」という表現が使われていますが、上司・部下といった関係だけではなく、もっと広い意味で考えさせられる言葉です。

どんな人であっても、さまざまな人の応援や支援なくしては、夢を実現していくことは難しいでしょう。

「率いられていく人々に、自分たちがいなくてはと思わせることに成功した人」というのは、つまりは「応援したくなる人」ということでしょう。

夢を叶えることを考えたときに、最初はどうしても自分の努力、例えば時間の使い方の工夫や、勉強、アウトプットなどが中心になりますが、それだけでは限界がきてしまいます。

努力や工夫も大切にしつつ、ときどき「私が第三者として、今の自分に出会ったら、素直に応援したいと思えるだろうか」と自分を振り返ることも忘れないでおきたいものです。

 

偶然の連続が必然になる

歴史を後世から眺めるやり方をとる人の犯しがちな誤りは、歴史現象というものは、その発端から終結に向って実に整然と、つまりは必然的な勢いで進行したと考えがちな点である。ところが、ほとんどの歴史現象は、そのようにはきれいに進まない。試行錯誤を繰り返したり、迷って立ち止まったり、まったくの偶然で方向が変ったりしたあげくに、後世から見ると必然と思われる結末にたどりつくものなのである。(p176)

これを読んだとき、私の頭に浮かんできたのは、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学で行ったスピーチでした。

有名なスピーチなので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

ジョブズは、三つのテーマを話すと言い、その一つめに”Connecting the Dots”(点と点をつなぐ)というテーマを語ります。

You can’t connect the dots looking forward. You can only connect them looking backwards, so you have to trust that the dots will somehow connect in your future. You have to trust in something–your gut, destiny, life, karma, whatever–because believing that the dots will connect down the road will give you the confidence to follow your heart, even when it leads you off the well-worn path, and that will make all the difference.
「先を読んで点と点をつなげることはできません。過去を振り返って、つなげられるだけです。だから、今やっていることが、将来どこかにつながると信じて下さい。何かを信じて下さい、例えば勇気、運命、人生、カルマ、なんでも構いません。なぜなら、その点がどこかにつながると信じることで、普通と違う道を歩いていても、自分の心に従う自信が与えられるからです。これが大きな違いを生みます。」

私たちは、歴史学者ではありませんが、いろんな成功者の話を聞くことがあります。

そうすると、さも、その人が、最初からきっちりしたビジョンを立て、その目標のもとに首尾一貫した行動をして、まっしぐらにその夢を実現させたかのように勘違いしてしまいがちです。

もちろん、そうしたタイプの成功者もいます。でも、よくよく聞いてみると、そういう人ばかりではなく「最初は手探りの中を、ぼんやりとした未来のビジョンに向けて進んでいるうちに、だんだんとビジョンがはっきりとしていき、成功が加速していった」という流れを踏んでいる人も多いように思います。

夢がない、目標がないこと自体が悪いことだとは、私は思いません。

でも、「夢がない、目標が浮かばないから動けない」と思うのであれば、それはとてももったいないことだと思うんです。

ぼんやりとした目標でも、身も蓋もないような目標でもいい。とにかく何かアクションを起こしてみること。今やっていることが未来のどこかにつながっていると信じて、動くこと。立ち止まってしまうくらいなら、何でもいいから一歩を踏み出す自分でありたいと思います。

そうすることで、その点が未来のどこかにつながると、「後世から見たら必然と思われる結末にたどりつく」ことを信じて。

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