俺のイタリアン、俺のフレンチ

初めてこのお店のことを知ったときには感動しました。

「すっげー面白い!」と。

私が惹かれたのは、やっぱりお店のコンセプト。

「ミシュランの星つきレストランで働いていたような一流の料理人が、本格的な食材で作るイタリアンやフレンチを、信じられないような価格で提供する」

どうして580円で、こんなにおいしそうなピッツァマルゲリータが出せるんだろう。

どうして1,100円で、トリュフとフォアグラのリゾットが出せるんだろう。

前から興味を持っていたところに、思わず書店で本書『俺のイタリアン、俺のフレンチ』を見かけて即買い。

副題が「ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方」となっている通り、差別化のケーススタディとしてとっても面白く読めました。

ご紹介します!

『俺のイタリアン、俺のフレンチ』章立て

『俺のイタリアン、俺のフレンチ』がどうやって生まれたのか。

どうしてそんな戦略を採っているのか、本書にはその背景が書かれています。

第1章 空前の繁盛店、「俺のイタリアン」誕生
第2章 2勝10敗の事業家人生
第3章 ブックオフがNo.1企業になれた理由
第4章 稲盛和夫氏の教えと、私の学び
第5章 「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」は進化する
第6章 「物心両面の幸福を追求する」決意表明
第7章 業界トップとなり、革新し続ける

通常、飲食業界では原価率が30%前後だと言われています。

だから、業界基準で発想すれば、「1,100円で料理を出したいなら、原価として使えるのは30%の330円。その範囲内でおいしいものを作ろう」となるだろうと思うんです。

他にも、ありがちな失敗例としてはコストから発想してしまうパターンもあります。

「原価として240円かかっているから、800円で売ろう」という発想ですね。

でも、俺のイタリアン、俺のフレンチは違っています。

原価率が50%も、60%もある。1,100円の料理で、約660円が材料費。しっかりした食材を揃えるために、「原価をじゃぶじゃぶかけろ!」という方針を取っています。

どうしてそんなことができるのかと言えば、秘訣は「回転率」

立ち飲みという形にすることで、お店の回転率をとにかく上げる。

俺のイタリアンを出店するときのシミュレーションでは、なんと「4回転すれば、食べ物の原価が88%でも赤字にならない」という結果が出たといいます。

アイデアを生み出す秘訣

と同時に、どうしてそんな発想ができたのか、とても興味がわいてきます。

俺のイタリアン、俺のフレンチが生まれたきっかけは、「うまくいっているものをくっつけてしまえ!」

超不景気だと言われる時代にもかかわらず、毎日毎晩ものすごく繁盛している業態は、立ち飲みの居酒屋です。(中略)それからもう一つ、ミシュランガイドの星付きレストランです。(中略)ふつうだったら、「じゃあ、立ち飲みをしようか」「じゃあ、星付きレストランで経験した凄腕シェフを迎えよう」…そんな風になるかもしれません。しかし、この三人が閃いたことは、「この二つをくっつけてしまえ!」でした。

普通なら、成功者をマネをしただけで終わってしまいそうなところを、「おいしいとこどり」をして、新しいビジネスにしてしまう。

正反対だと考えられている、立ち飲み居酒屋と星付きレストランをくっつけるという発想。

ここまで読み進めると次には、「どうしてここまでトガッた発想ができるんだろう」と興味が湧いてきました。

差別化の原点「競争優位性」

どうして、ここまでトガった発想ができるのか。それも、本書の中にヒントが隠れていました。

この本の副題は、「ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方」です。

ありとあらゆるお店があり、もう飽和しているように思われる飲食業界の中で、どうしたら「競争優位性」を持てるのか、ぶっちぎれるのか、それを突き詰めていくと、「二番煎じで何かをやる」という発想にはなりえません。

事業化を目指す若い人に訴えたいことは、事業づくりで大切なことは「競争優位性」であるということです。この言葉は、この本のキーワードになるほど使ってきましたが、独自に築いたものを、絶対に次が追随できないような参入障壁をどれだけつくれるか、これがアントレプレナーの唯一のポイントです。

どうやったら違いを出せるか。どうやったら追随できない強みを作ることができるか。

そこを突き詰めて考えることで、飲食店のみならず、ビジネスをやる上でとても大切な「差別化」を分かりやすくエピソードで学べる一冊でした!

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▼不利な状況で戦わざるをえない時もあります。

けれど、普通に戦ったら勝ち目がない。そんなときに発想の転換を手伝ってくれるのが本書『逆転』。

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参考:劣等感を強みに変える方法を学べ!書評『逆転!』

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