10年近く仕事をもっとストレスフリーにするにはどうしたらいいんだろう、と考え続けてきました。

仕事術のような本を読んでみたり、 タスク管理ツールをあれこれ試したりした中で、一番効いたのは、実は仕事の処理能力アップでも、タスク管理能力の向上でもありませんでした。

一番効いたのは何か。

ズバリ、「仕事を断る」こと。

けれど、仕事を断るって、けっこう難しくありませんか?

本には「仕事を減らせ。大事な仕事に集中しろ」ともっともらしく書いてある。

けれど、ついつい受けてしまう。

典型的な仕事を断れない人だった私ですが、「あること」を続けることで仕事を断れるように変わっていきました。

ご紹介します!

仕事力アップではストレスフリーになれない理由

まず、本題の断る力に入る前に、仕事力アップでストレスフリーになれなかった理由からお話しましょう。

仕事がストレスフルになる要因は、ちょっと乱暴にまとめてしまえば「キャパオーバー」に尽きます。

  • 管理できる数を超えてしまった「管理キャパのオーバー」
  • 処理できる数を超えてしまった「処理能力オーバー」

いずれにせよ、自分のキャパを超えてしまったときは、とってもストレスフル。

そこで私は、キャパを広げよう!と思ったんです。

  • 管理キャパを上げる→タスク管理の研究
  • 処理能力を上げる→仕事術の研究

けれど、一向に仕事はラクになりません。

理由は以下の2つ。

  1. そもそもキャパなんてそう簡単に上がらない
  2. 上がったら上がっただけ別の仕事が差し込まれる

「余裕ができた!」と思ったら、きっちりその分、「じゃあこれもよろしく」と言われて仕事が増えていくだけ。

そんな日々を繰り返すうちに「この方向で頑張っても、結局ダメなんじゃないか」と思い始めました。

今ならハッキリと言えます。

キャパを上げる努力も大切だけど、それだけじゃ余裕はできない、と。

仕事を断るために必要なもの

それならどうすればいいのか?

ここで「仕事を絞り込め、やることを減らせ」というアドバイスが登場します。

その通り。

ただ、「仕事を減らそうー!」と思っているだけではなかなか実行できません。

「まだ余裕がある」とか「ちょっと頑張ればできるかも」なんて思ってしまったら、仕事を断れない、ついついやってしまう。

「今、自分には余裕がない」という自覚

本当にやることを減らすには「今、自分には余裕がないんだ」と自覚できないとダメなんです。

余裕がないと知っているから、「今こういう仕事を抱えていて、これくらい時間がかかりそうなので難しいです」と状況を説明しながら交渉することもできるわけです(もちろん断き切れないこともありますけどね)

ところが、この時間の見積もりというのは、ものすごくテキトーにされています。

そもそも時間を見積らないこともあれば、見積もっても「一時間くらいかな?」とか「すぐ終わるだろう」といった感じじゃないでしょうか。

私たちは、お金の見積もりであれば、もっと厳密にやるはずです。

「原価2,500円だから7,000円くらいで請け負おう」と思った仕事が、実は、原価6,000円かかったらどうしますか。

働けど働けど儲からない。全然報われません。

けれど、時間については、これと似たようなことを平気でやってしまいます。

「余裕がない」と自覚できない理由(計画錯誤)

私たちは時間の見積もりをめちゃくちゃに楽観的(もっと言えば脳天気)にやってしまう。

これは一部の人に限ったことではなく、人間の傾向のようです。

ノーベル経済学賞を受賞した経済学者ダニエル・カーネマンは、この傾向を「計画錯誤」と名づけています。

計画錯誤とは、ダニエル・カーネマンが1979年に提唱した言葉で、作業にかかる時間を短く見積もりすぎる傾向のことを言う。(中略)理由はどうあれ、私たちは何をするのにも、当初の想定より遅れる傾向がある。(中略)この状態から脱け出す方法がある。自分が見積もった時間を、つねに1.5倍に増やして締切を設定するのだ(1.5倍は多すぎると感じるかもしれないが、実際それだけかかることが多いのだから仕方ない)(p228)

5時間で終わると思った仕事なら、7.5時間かかる。

これだけ見積もりと実績がずれていたら、自分の「まだ大丈夫」なんて感覚は全くアテにならないことになります。

本人は「まだ大丈夫」と思って仕事を受ける。

けれど実はもう危険域。これでは余裕が生まれるわけがありません。

見積もり力は簡単に上がる

なので、今の自分の持っている仕事を見回して、「この仕事を終えるのには全部で7時間程度はかかるだろう、これ以上仕事を入れたら危険だ」と把握していること。

この見積もりが正確になればなるほど、きちんと仕事を断れるようになります。

では、時間の見積もり能力を上げるためにどうすればいいか?

一番いいのは、自分が作業した時間を実際に測ってみることです。

最初、自分が予想している時間と、実際にタスクを処理するのにかかる時間はびっくりするくらい違います。まさしく『エッセンシャル思考』に出てくる「計画錯誤」状態です。

けれど、2~3週間でも記録をとってみると、かなり「マシ」な見積もりができるようになり、仕事の安請け合いは減っていきました。

「余裕がない」と自覚したことで、逆に余裕を作ることができるようになったんです。

しかも、嬉しいのは時間の見積もり能力は上がやすい、ということ。

仕事の処理能力はそんなに簡単に上がりません。けれど、「見積もりを現実に近づける」ならできます。自分の見積もりと、現実にかかった時間を突き合わせていけば、確実に見積もり精度は上がっていきますから。

まとめ

まとめます。

  • 仕事能力を上げるだけでは、余裕ができても、そこに新しい仕事を差し込まれるだけ
  • 余裕を作るには、仕事を減らすのが一番
  • 仕事を減らすには、時間の見積もり精度を上げるのが効果的
  • 仕事能力を上げるのに比べたら、時間の見積もり精度を上げるのは簡単

本当、「タスクにかかる時間見積もり」が正確になると、ストレスフリーに大きく近づくはずです。

ちなみに、作業時間を記録するのに、私は、シゴタノ!の大橋さんが開発されたタスク管理ツール・タスクシュートを使いました。

今なら、タスクシュートのiPhone版アプリ「たすくま」もあるので、試してみてください。

タスクシュートなら、自然と時間の見積もりが鍛えられるように設計されていますから、私がこの記事で書いていることの意味がきっと実感してもらえるはずです。

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