早起きをしよう。読書をしよう。

英語の勉強をしよう。運動をしよう。

いろんな「これをやってみよう」がありますが、それをずっと続けて習慣のレベルにするのは、簡単ではありません。

「年末年始に立てた目標のほとんどが、実行されないまま終わってしまう」

あるあるですよね。

そういった誰もが一度はぶつかる問題にヒントをくれるのが、『脳が教える! 一つの習慣』です。最近読みなおしてみたんですが、やっぱり面白い。

ご紹介しましょう!

小さな一歩をマスターする

この本に登場するアイデアは、とってもシンプルです。

一言で言うと、こういうことになります。

たとえ「いい変化」であっても、人は変化に抵抗してしまう。その抵抗を回避するために、「小さな一歩」から始めて、徐々に発展させていくのがいい。

というものです。

ほんの小さなことから始めて堅実なプログラムへと徐々に強化していくやり方は、ありがちなパターン―最初の二、三週間ははりきって運動するが、やがて心地よいソファへと戻っていく―の逆をいくものなのだ。新しい習慣を身につけるという「変化」を計画する際には、その計画がベストなものであっても、抵抗という壁にぶちあたることもあると覚えておこう。(p134)

「小さな一歩」の例として挙げられているのは、例えばこんなことです。

一般的な新年の決意を例にあげ、私のクライアントに成功への道を歩ませた一連のステップを紹介しよう。
*健康によいものを食べる
①太りやすいスナック菓子の最初の一口を捨てる。(中略)

*運動する
①ソファから離れられないなら、テレビを見ながらでも握れるハンドグリップを買おう。(中略)

*節約する
①目標を一日に一〇〇円の節約と設定しよう。そのためにはまず、日常の買い物を観直してみる。たとえば、量が多く比較的高いカフェラテを少量のシンプルなコーヒーに替える。(中略)

*人脈を広げる
①同じ趣味をもつ人に会うにはどこへ行けばいいか場所(協会、社会人教育のクラス、スポーツクラブなど)を一カ所思い浮かべ、書き留めておく。

*時間を有効に使う
①時間を取るわりに、自分のためにならないことをリストアップする。(中略)
(p145)

どうでしょう。

「小さな一歩」と聞いたときにイメージしたよりも、予想以上に「小さい」のではないでしょうか。

ここまでお話すると、当然ながら疑問が浮かんでくると思います。

その疑問とは、こう。

「たったそれだけで、何が変わるっていうんだ?」

ごもっともです。私も初めてこの本を読んだときに、そう思いました。

「食べたいものを一口だけ減らすなんて、そんなことやっても何かが変わるなんて思えない」と。

ただ、当時の私は一番大切なことを見落としていたと思います。

それは「小さな一歩は、小さいままではない」という事実です。

この「小さな一歩から始める」という習慣は、「変化に抵抗する」という人間の性質を回避するために「小さく始める」だけで、「ずっと小さいまま」ではないんです。

最初の小さな一歩に慣れてきたら、次の段階にステップアップしていきます。

習慣を育てる

言葉を換えれば「小さく始めて習慣を育てる」とでも言えばいいでしょうか。

最初の一歩は本当に小さなものにすると心がけていれば、成功に向かっていける。最初の一歩を楽しめるようになったら、つぎの小さな一歩に進むべきか判断する。現在の一歩が自然になんなく実践でき、それが楽しみにさえなってきたら、準備ができたと考えてよいだろう。(p144)

小さな一歩から始まったとしても、だんだんと習慣を育てていくことで、大きな変化につなげていくことができます。

また「小さな一歩から始める」というのは、「大きな変化を否定する」というものではありません。

「小さな一歩を実践する習慣」と革新の大きなジャンプは相容れないものではない。二つを併用すれば、深刻かつ複雑で、解決不可能に思われる問題にさえ対抗できる、強力な武器になる。だが、これまで解決できなかったトラブルに直面している人は、まず小さな一歩からはじめよう。(p169)

これは本文には出てこないので、私の経験でしかないんですが、むしろ小さな一歩を普段から重ねていると、「大きな変化」も起こしやすくなるような気がしています。おそらく、毎日の「小さな一歩」が準備運動のようになっているからでしょう。

「大きな変化」は分かりやすくて魅力的ですが、上手くいかないことが多いのも事実です。そういったときにはぜひ「小さな一歩から始める」という方法を試してみてください。

最初の歩みがゆっくりだとしても、何も始められないまま終わってしまうより、確実に前に進めますから。