タイトルに興味を惹かれて購入した本書。

お金を運用し利益を上げることを仕事にしている投資家が、お金よりも大切にしていることは何なのか。

投資家というと、数字に強く、よく言えばクール、悪く言えば冷徹で、損をすることを絶対にやりたがらないというイメージがあります(私の偏見かもしれませんが)

ただ本書は、クールというよりも、分かりやすい文章に”熱い気持ち”が見え隠れするような一冊でした。

ご紹介しましょう!

投資家が「お金」よりも大切にしていること

この『投資家が「お金」よりも大切にしていること』の中には、いろんなテーマが出てきます。

私自身が考える「お金」の本質、そして、そこから見えてくる「経済」「仕事」「会社」「投資」「世の中」のあるべき姿について、一緒に考えていきましょう!(p18)

生きていく上で「お金」が必要不可欠なのは、言うまでもないことです。

ただ、必要不可欠で、身近にありすぎるからこそ、ともすればイメージで語られてしまうこともあるのではないでしょうか。

そういう場合には、ポジティブな文脈で語られることは少ないように思います。「お金儲けは汚い」だとか「金持ちはあくどい」だとか、「政治とカネ」というタイトルがついていたりします。

でも、それって本当なんだろうか。

本当にお金儲けって汚いことなんだろうか。金持ちってあくどいんだろうか。そんな疑問を感じたなら、ぜひご一読をおすすめします。

そもそもお金って何なんだろう、経済って何なんだろう。仕事って、会社って何のためにあるんだろう、投資って何だろう。

そんな「一番基本的なところ」を真面目に考えて、問いなおす一冊です。

印象に残ったところを、3点に絞って、ご紹介しましょう。

お金は、無色透明

そもそも「お金」とは何でしょうか。

お金とは、あくまで無色透明な概念にすぎない。ただの数字なのです。つまり何が言いたいかというと、色がついていないからこそ、お金には私たちの考えや態度が100%反映される、ということです。
・お金を使って何をするか?
・お金を通して、何を考えるか?(p16)

たとえてみれば、お金というのは、召使のようなものなんでしょう。

主人である私たちが、「あの人を応援してこい」と言えば、それを実行する。反対に「人助けなどしなくていい。ただ俺のために仕えろ」と命令すれば、それもまた忠実に実行する。

何に使われようとも文句を言わないのがお金。そうであれば、主人である私たちが”気持ちのいい使われ方”を命令できるように、お金に対するスタンスをきっちりと持っておくことが大事なのかな、と感じます。

お金を使うことは「応援」

では、「応援してこい」と召使であるお金を送り出してやるとして、実際には何をすればいいのでしょうか。

何も特別なことをする必要はなくて、「自分がステキだな」と魅力を感じたものに、「きちんとお金を払う」それだけです。

「お金を使う」というのは、実は「応援する」というのと非常に近いものがあります。私たちがお金を使うその裏には、多くの人の労力があります。その労力に対して、対価を払うわけです。

 

「私たちの消費活動は、必ず誰かの生産活動につながっている」(p94)

 

重要なポイントは、「消費活動は社会貢献活動である」という観点から考えてみると、自分がステキだと思ったこと(もの)に自分のお金を使う行為は、そのステキな商品やサービスを提供してくれている会社やそこの従業員たちを応援する行為と同義である、ということです。(p113)

「信じられる」から投資できる

また、もう少しまとまったお金を持っているケースであれば「応援する方法」として、その会社や人に「投資をする」ことも、選択肢として見えてくるでしょう。

投資家として、投資するかどうかを決めるとき、最後の最後は「信じられるかどうか」だと著者は言います。

リスクがある状況のなかで、われわれファンドマネージャーは、どうやって「決断」するのか? 実は最後の最後は「エイヤ」なんですね。(中略)私が株式投資で、莫大なお金をある会社に投入するかどうかを判断するとき、最終的には、信じられるかどうかです。その会社の経営者や従業員や株主のことが信じられれば株を買うし、信じられなければ見送ります。逆に言えば、投資が嫌いな人は、人を信じられない人なのでしょう。自分以外の人を信じられないから、お金を抱え込むわけです。お金しか信じられないわけです。(p218)

この一節は、私にとってけっこう衝撃でした。

少し極端な書き方かもしれませんが、著者の言いたいことはよく分かります。もちろん「信じられる」背景には、その会社の業績等もきっちりと把握しているのは当然です。

ただ、どんなに会社の業績や、数字を集めたとしても、現在や過去のことは分かりますが、未来のことは誰にも分かりません。

誰にも分からないのに、それに賭けることができるのは、やはりその人や会社を「信じられる」からなのでしょう。

 

本書を通じて一番、感じたのは、「どうせお金を使うのであれば、『ステキな使い方』をする人でありたい」ということでした。

「お金」について、一度真剣に考えてみたい方に、ぜひおすすめの一冊です。

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