「強みを活かせ」と言われます。まったく異論ありません。

けれど、問題は「どう強みを見つけるか」ですよね。

強みを見つけようと思ったときに、よく使われるのは「他の人に比べて、自分の得意なことって何だろう?」っていう質問だと思います。

ここで私には疑問があります。

「その質問の仕方で、強みって見えてくるだろうか」と。

強みって他の人より得意なこと?

「他の人と比べて得意なことを探す」なんて言っても、そんな探し方では見つかるわけがないと私は思っています。

日本だけでも、一億人以上の人がいるわけで、そんな中で「人と比べて得意」なものを考えたりしたら、どんなに自分が得意な分野でも、自分以上にできる人が見つかってしまうでしょう。

特に、若い時期には、「人と比べて得意なもの」と言われても、「同世代に比べて若干得意かな」ぐらい。

経験豊富な人から見たら、まだまだ若葉の段階に過ぎない、というのが普通ではないでしょうか。

やっぱり強みを考えるときに、「人と比べて」という基準は、とても考えにくいんじゃないかと思います。

問いを変えると答えが変わる

そういうときには、基準を変えてみてはどうでしょうか。

具体的には、問いを変えてみればいいんです。

「人と比べて得意なことは何か?」ではなくて、例えば「自分が苦もなくやり続けられることは何だろうか?」です。

ここには、人との比較は一切出てきません。単純に「自分がやり続けられるかどうか」だけが基準です。

ベストセラー作家、マルコム・グラッドウェルの著作に『天才!』という書籍があります。

この中に、1万時間の法則というものが出てきます。

簡単にまとめれば、「天才と呼ばれている人たちは、長い訓練期間を経ている。天才と呼ばれる域に達するまでに、どのくらいの訓練期間が必要かといえば1万時間だ」という話です。

1万時間が本当に妥当なのかは私には分かりません。

ただ「天才と言われるような人も、能力が磨かれる場を数多く経験して、才能が開花していく」という部分はその通りだと思います。

それなら、「現在の時点で他の人より優れているもの」を考えるよりも、「自分が苦もなく続けることができること」を考えれば、「将来、花開く可能性の高い強み」を探すことができます。

将来の強みを考えるというのは、「今の自分に限定して考えない」「将来の伸びしろで勝負する」ということでもあります。

自分の強みって何だろうと思ったときには、人と比べるという軸も必要だと思いますが、もう一つ「自分が苦もなく続けることができるものは何だろうか」という問いも持っておくと考えるヒントになるはずです。