今回は、最近私が経験した180度の方向転換についてご紹介します。

今まで節約のこと、「使わないこと」を考えて家計簿をつけていました。

が、もっと「より良く使うための家計簿」「豊かさを味わう家計簿」へと変えよう!と決心して、具体的に何を変えたか、というお話です。

きっかけになったのは、先日、心屋仁之助さんの『一生お金に困らない生き方』を読んだこと。

今までお金の本を何冊読んでもダメだった? それは「大前提」が違っていたからかもしれない。ブックレビュー『一生お金に困らない生き方』 | Designer’s Cafe
自分にとってはものすごく衝撃的な一冊で、目からウロコが落ちまくり。

あまりに衝撃的だったので、読んで終わりにするのがもったいなくて、気づきをもとに「家計簿」を作り直してみようと考えました。

「節約の家計簿」と「豊かさを味わう家計簿」

節約の家計簿

最近、どうも息苦しい感じがしていたんです。

家計簿を見るたびに、ちょっと憂鬱。

もちろん家計簿自体がダメなのではありません。正確に言えば、家計簿を見ると、自分のお金に対する窮屈な考えが頭のなかをよぎり、それで憂鬱な気分になっていたんだと思います。

家計簿をつけ始めたのは、もう数年前。ムダな出費をなくしたいと思ったのがきっかけでした。

確かに記録をとり続ければ節約はやりやすくなりますし、実際、貯金は増えました。

けれど、最近、どんどん息苦しくなってきていたんです。

引越をしたこともあって、ちょっと大きめの出費が続いていました。そういうときに家計簿を見ていると「これ以上使ったらダメだ…」という気分になります。

そうなると一つひとつの出費にやたらとうるさくなってしまう。目くじらを立てても、それほど大きく金額が変わるわけでもないのに。イライラばったりが募って、なんだか空回りしている。

『一生お金に困らない生き方』を読んだのは、そんなときでした。

存在給という衝撃

『一生お金に困らない生き方』のなかで、一番衝撃を受けたのが「存在給」という考え方でした。

収入は自分が認める自分の価値に比例します。「自分で認める自分の価値」が高ければ、それだけ高い収入が得られます。(中略)では、あなたが認める自分の価値はどれくらいでしょう? 次の質問に答えてみてください。
あなたがまったく働けず、社会の役にも立たず、何の成果も出していなくて、人に迷惑をかけている、寝ているだけの状態になったとき、あなたが月々もらえるお金はいくらですか?(p44)

心屋さんは、何もしなくても受け取っていい金額、それが「存在給」だと言います。

「存在給(基本給)」が低い人は、自分の価値が低いと思っているので(つまり、自分に自信がないので)、もっとがんばって価値を上げようとします(歩合給)。(中略)そうしないと申しわけなくて、お金を受け取れません。「こんな役立たずの私がお金をもらうなんて、とんでもない…」。がんばった分ぐらいは受け取っていい。だからがんばれなかったら、お金が入らない。逆にお金を先にもらってしまったら、何とか「見合う価値」を提供しようとやっきになる。(p46)

自分のことを言われているようでした。

今まで全然意識していませんでしたが、なぜか「お金を受け取るのを申し訳ない」と思っている自分がいる。衝撃でした。

お金を受けいただくのは大変なことだ。頑張って価値を提供しなくちゃいけない。お金を稼ぐのは本当に大変なんだから大事にしないといけない。

お金が大事だと思うほど、手に入れるのが難しいと思うほど、「ムダに使っちゃいけない」という気持ちが強くなり、ぎくしゃくする。

そんな状態でした。

「豊かさを味わう家計簿」

今思えば、「ムダな出費を減らそう」と思ってつけはじめた家計簿でしたが、いつのまにか「お金に自分が支配されそう」になっている。そんなふうに感じました。

だから、家計簿をつけるときの気持ちを入れ替えて、家計簿そのものも改良を加えることにしました。

節約するための家計簿、ではなく、豊かさを味わうための家計簿をつけよう。

言葉を変えれば、自分の存在給を高められる家計簿にしよう。そう思ったんです。

節約の家計簿と縁を切る!捨てると決意した3つのポイント

そこで、「節約のための家計簿」から「豊かさを味わうための家計簿」に変えるためには、まず何をすればいいだろうと考えて、次の3つの呪縛を捨てることにしました。

  1.  「ムダ使い」という考え
  2.  「お金がない」という言葉
  3.  目的の曖昧な貯金

「ムダ使い」という考え

まず、一番捨てて良かったと思ったのが、「ムダ使い」という考えです。

「ムダな出費を減らそう」と思って家計簿をはじめた。それは良かったんですが、いつのまにか「ムダ使いという理屈を立てて、自分の気持ちに蓋をする」ようなことをしていました。

「やってみたいけどムダ使いだよなぁ」と思って、本当は興味があるのに、「お金ないし」という理由をつけてやらない。

けれど、それってすごく変な話。お金って、自分が幸せを味わうためにあるもののはずなのに。

どんな時だって自分が主人で、その主人が困らないようにするのが召使いであるお金の仕事のはずなのに。

お金がないと言って、やりたいことに蓋をするのって、どっちが主人だか分からない。

自分が好きなもの、興味のあるもの、幸せになるものに使うお金に、ムダ使いなんてない。これが「ムダ使い」という考えを捨てる、です。

ムダ使いという考えを捨てると何が起きるでしょうか。

そこにあるのは、「自分の幸せ、充実感にプラスになる方向のお金か」「そうでないか」だけです。

だから、新しい家計簿では、「ムダな支出を減らそう」ではなくて、「自分が幸せになる方向で、どうやってお金を使うか」というほうに重点を置くようになりました。

「使わない」から「より良く使う」へのシフトです。

お金を使わないための家計簿って、けっこうしんどい時期がありました。

けれど、より良く使うための家計簿だと思うと、以前より余裕があるというか、楽しめるようになりました。

「お金がない」という言葉

また、ムダ使いを捨てる、と似ていますが「お金がない」という言葉も使うのを止めました。

「お金がないから、できない」のではなく、「お金はあるんだけど、やらない」「お金はあるけれど、買わない」です。

「ムダ使い」という考えを捨てて、自分の好きなこと、興味のあることに使うお金にムダはないんだと決めた。

そうすると、お金を使う基準は「本当に自分が好きなものか」「自分が幸せになるお金の使い方かどうか」ということになります。

だから、「お金がある、なし」で「やる、やらない」を選ぶのではなく、「自分が本当に好きか、そうでないか」という選択になります。

そうなると、当然、「お金ないからやめる」という言葉は出てこなくなるんですね。「お金はあるけど、自分にとってはそれだけの価値がないから、あえて選ばない」

自然と「お金がない」という言葉じゃなくて、「好きじゃない」「興味がない」という言葉になるはずです。

目的の曖昧な貯金

さらには、目的の不明確な貯金もやめることにしました。

お金って、ないよりあるほうがいいに決まっています。貯金も少ないより、多いほうがいい。けれど、そうぼんやり思いながら貯金をしていると、「あんまり目的のハッキリしない貯金」ができていたりします。

この「目的のはっきりしない貯金」は厄介で、「いくら貯まったら安心」っていうのがないんですね。

100万できれば、「300万くらいは必要」と思い、300万になれば、「500万くらいはないと…」といったように、もともとの貯金の目的がはっきりしておらず、「いくら必要」という根拠がないので、いくらあってもキリがありません。

漠然としたお金の不安に振り回されているだけの状況。

それを変えるためには、自分で「このためにいくら貯める」と目的意識を持つしかありません。

家計簿を作り変えた5つのポイント

今まで書いてきた、3つの「捨てたポイント」をもとに、今度は実際に家計簿を作り変える作業に入りました。変えたのは次の5つ。

  1. 家計簿シートの名前を変えた
  2. 「お金は自分の幸せに奉仕するもの、より良く使おう」と書き加えた
  3. 「自分が幸せを感じる予算配分」を考える
  4. 「楽しみのお金を増やすのはいいことだ」ということにした
  5. 貯金の欄に「何のためにいくら」というのを書きだした

家計簿シートの名前を変えた

まず、家計簿の「名前」を変えました。

私はExcelでオリジナルの家計簿シートを作っているんですが、そのファイルの名前を変えてみました。

以前の流れは、「MoneyFlow」

お金の流れを把握するためのファイルだから、というそのままのネーミングです。

今回つけたのは、「Worth Much」

「自分には豊かさを味わう価値がある」というのを意識したネーミングにしました。

ささやかですが、ファイルを見るたびに「考え方の軸」を思い出せるように、という工夫です。

「お金は幸せに奉仕するもの、より良く使おう」と書き加えた

前回、「ムダづかい」という考えを捨てた、というお話を書きました。

家計簿も、その考えを反映させたい。

家計簿を見たときに、思い出せるようにしたい。

そう思って、家計簿に「お金は自分に奉仕するもの。だから、自分が幸せになるのなら、ムダ使いなんてない。より良く使おう」と書き出しました。

これは、今までの「家計簿」からは、180度の転換です。

なにせ、これまでは「いかにムダ使いを減らすか」「いかに使わないか」というのを意識するために家計簿をつけていたのを、「いかに良く使うか」というように転換したわけですから。

「自分が幸せを感じる予算配分」を考える

そうすると何が起きるか。

以前は、「とにかく固定費を減らして…」「予算充てれば充てただけ使ってしまうから…」というように、「ストレスはなるべく感じないようにしながら、余計なお金を予算設定しない」というのが基本の考え方でした。

つまりは、「最低限生活に必要なお金」は予算として充てるけれども、「それ以上の部分」はムダ使いだ、という考え方だったんです。

楽しくないんですよねぇ。

それを変えました。

自分が幸せを感じることができる予算配分を考えるようになりました。

多く予算を充てても、それで自分が充実感を感じられるなら、それで良し。

また以前は「ムダを発見する」ために、支出の平均を調べたりすることがありました。「家族がいる世帯の平均の光熱費は、月いくらか…。まあ平均並だからいいか」とか。

でも、それって「自分が幸せかどうか」というお金の本来の使われ方に全然関係ないんです。

単に「他の人がこうだから、自分もこうしよう」的な、すごく他人軸の考え方なんですよね。だから、この比較もやめることにしました。

「楽しみのお金を増やすのはいいことだ」ということにした

そうすると、結果的に「楽しみのお金」の予算が増えました。

自分のなかで、「楽しみに使うお金」というのは、今までかなり優先順位が低かった。

「自己投資」だったらいいけれども、単純に楽しむだけなんだったら、そのお金ってムダじゃね?と思っていたんですよね。

ずいぶん窮屈な考え方をしていたものです。

その考えも転換しました。

自分が幸せを感じられるようにお金を使う。それはムダでも何でもなく「それが本来の姿だ」と思うことにしました。

貯金の欄に「何のためにいくら」を書きだした

さらには、お金のことを考えるときには、いつも未来の不安が心のなかにありました。

なにせ「お金を稼ぐのは難しい。お金は貴重であり、ムダに使ってはいけない」という考え方が極端なところまで行っていて、お金が主人公なんだか、自分が主人公なんだか分からないような感じになっていましたから。

そんな状態で将来のことを考えると、「なくなったらどうしよう」「足りなくなったらどうしよう」「そうならないように今から考えておかないといけない」という発想になります。

だから、やみくもに貯金をしようとする。

けれど、それで不安が解消することって、全然ないわけです。100万貯まれば、次は300万と思い、300万になれば、次は500万と思い、500万貯まれば1000万だ、と感じ…終わりがありません。

もともとの不安の根源が、「お金がなくなるんじゃないか」という考え方にあるので、いくらお金が貯まっても、その考え方が変わらない限り不安も解けないんですよね。

というわけで、今回、考え方を変えて、貯金はすべて「何のためにいくら」というのを明確に書きだすことにしました。

「不安に煽られての貯金はしない」ということですね。

まとめ

まだはじめて間もないですが、こうやって考え方を変えてみて、お金の予算を変えてみて、「今までどれだけ勝手に縛りを作ってたんだろう」と思うようになりました。

全部が全部、「損か得か」「リターンがあるか、ないか」という軸で判断していたんだなぁ、と。でも、それってとっても窮屈でした。
今でも、「損得」をまったく考えない、というわけではありません。考えるんですが、それに優先して「自分はそれが好きか」「ワクワクしてるか」というのが「第一の判断軸」として加わった、という感じです。

本当、それだけで自分のお金の使い方がかなり変わってきています。もちろん、いい方向に。

今回、考え方を変えるヒントになったのは心屋仁之助さんの『一生お金に困らない生き方』です。好き嫌いがあるかもしれませんが、私にとっては目からウロコの一冊でした!

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